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重曹エビマヨコーン(JEMC):レビュー記事100本以上

『 Atomic Heart (アトミックハート) 』の感想・レビュー

独特で狂気に満ちた世界が怪しくも美しいFPS

101本目のゲームレビューです。

評価

〇かなりの良ゲー

人を選ぶところはあるかもしれないがこの世界観とビジュアルは個人的にはすごくツボで大好き

『Atomic Heart』とは

発売日・対応機種

 ●2023年2月21日 Xbox Series(One)/PC

 ●2023年4月13日 PlayStation5(4)

レーティング

IARC 18+PlayStation版CERO:Z

どんなゲーム?

1955年であるがロボットAIなどのテクノロジーが大幅に進んだパラレルワールドのソビエト連邦を舞台に、KGB特別捜査官P-3となって突如暴走したロボットを止めるために任務を遂行するファーストパーソンシューター(FPS)

ゲームプレイダイジェスト

感想など

独特なビジュアルは秀逸

『Atomic Heart』できわだって異彩を放っているのはやはりこのビジュアルでしょう。

「1955年だけどパラレルワールドでテクノロジーが発展し街中でロボットが人間に奉公をしているソビエト連邦」という世界ですが、1955年当時のモダンな雰囲気とロボットやデバイス、ホログラム映像といった未来のアイテム・オブジェが融合して独特な世界が作られています。

登場するロボットたちもデザインが非常にユニークです。何と言うか1955年の人たちが考えた未来のロボットという感じです。街を浮かすほどのテクノロジーがあれば『デトロイト』に搭乗したような見た目がほとんど人間のアンドロイドも作れそうなのにあえてマネキンに顔を描いただけのような無表情なロボットが出てくるのが面白いですね。

特に道中で敵として多く出てくるラボテックは全身白タイツでチョビ髭な上に無表情でこちらを殴ってくる不気味なロボットでこのゲームの狂った世界観を見事に演出しています。

そして、このゲームで人間キャラクター以上に印象的な双子のペプシマン(♀)ことTwinsは、妖艶でなまめかしい雰囲気を彩っていて思わず見入ってしまうほどの美しさです。

導入のシーンは世界観に圧倒される

無表情に殴りかかってくるチョビ髭たち
無表情だけに不気味

このゲームを象徴する双子ロボット「Twins」

ストーリー重視のシングルプレイ

『Atomic Heart』シングルプレイのFPSですが、既に出ているFPSゲームだとオーバーテクノロジーを得たナチス・ドイツと戦うという『Wolfenstein:The New Order』と設定が似ていると感じるし、マッドな雰囲気は『Fallout シリーズ』にも似ているかなと思いました。

でも私が一番、近いかなと感じたのは『ハーフライフ』(*)ですね。

頭部に寄生するクリーチャーに寄生されたゾンビのような人型クリーチャーが出現したり、ホラー要素があったり、先に進むのに度々パズルが用意されてたりするところが近いかなと思います。

*ハーフライフ

今やPCゲームプラットフォームのSteamで有名なValveが開発し、1998年に発売されたFPS

それまで、FPSといえば迫りくる敵を撃っては倒し、撃っては倒しでほぼ1本道を進んで行くだけのものであったのに対し、ハーフライフは深いストーリーと演出を加え、先へ進むのにも謎解きを行うといった要素が入るなど革命的なゲームでFPSの金字塔となった

世界でもっとも多く遊ばれているオンラインゲームの1つであったカウンターストライク(CS1.6)も元々はハーフライフのMODとして開発されたものです

 

そしてこれらのゲームが大大大好きな自分としては、当然ながら『Atomic Heart』もかなりツボで刺さったゲームでしたよ。

ちなみに、ほかのレビューなどをみると、これまた名作FPSゲームの『バイオショック』の影響を感じられるという声もよく聞きますが、自分はいまだに『バイオショック』をプレイしたことがないので分かりません(^_^;)。でもみんなそう言ってるから多分似てるんでしょうね。

序盤はわりとホラーな雰囲気の場所あり

まぁ、あのゲームに似ているとかこのゲームに似ているとか言いましたが、雰囲気やゲームプレイで少し似ている部分があるなという程度で『Atomic Heart』は唯一無二の個性があるゲームなのは間違いありません。

とにかく色々とぶっ飛んでいる

ボス戦は登場シーンや曲がアツい

賛否両論点

他のレビューで悪い点として良く上げられる点や個人的に微妙と思った点を2点あげます。

賛否両論点①:パズル(謎解き)パートが多すぎる

基本的に敵をガンガン倒してどんどん進んで行くことはできず、度々「この先に進むには~」で足止めをされるので、指定されたタスクを達成するなり探索するなりしてゆっくりと進んで行くことになります。

序盤で暗くて怖い施設の中で早く出たいのに「ここのドアを開けるには容器を4つ持ってくる必要がある」と言われた時はさすがにしんどかったですね。というか主人公のP-3さんも「なんでこんな面倒なことしないと先に進めないんだ!」とプンスカ怒る始末です。あとパズルは大体施設室内のインドアにあるので、屋外で開放的に銃を撃って遊びたいと思っても、このゲームは大体が暗い室内で探索が多くなってしまってるんですよね。

室内で黙々とやらされるパズル、早く外にでたい!

ユニークで面白い仕掛けもたまにはあるよ

賛否両論点②:敵の無限沸きポイントが無限沸きすぎる

屋外なんですけど結構敵がそこら中にいるんですよ。敵に発見される分にはそんなに問題はないのですが、監視カメラ監視カメラ付きドローンに発見されると警報レベルっていうのが上がってくんですね。警報レベルがあがると大量の敵に囲まれて危険なんですが、この機械たちが倒しても倒しても減らないんです。なんでかなってみると機械を修復するドローンがいるんですよね。倒した傍から片っ端から修復していくんです。この修復ドローンが破壊した瞬間に次のが生み出されるんですよ。

これによって屋外で敵を殲滅するのはほぼ無理で戦闘をしてても延々と続くだけです。せっかく広い屋外をゆっくり探索したいのに目的地にダッシュで行くしかないっていうのが寂しかったですね。

待望の屋外。しかし、敵が無限沸きすぎるのですぐさま屋内に逃げ込むはめに

戦闘自体は、2つセットできるスキルがどれも非常に強力(私の場合は敵を念動力で持ち上げて叩きつけるスキルと敵を凍らせるスキルを使ってました)で楽しかったです。
でもQTEは猶予時間が短すぎてなんども失敗して辛かったよ

 

以上

『Atomic Heart (アトミックハート)』のレビューでした。

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