JMCゲームレビュー

JEMCゲームレビュー

重曹エビマヨコーン(JEMC):レビュー記事100本以上

『 Axiom Verge 2 』の感想・レビュー

Axiom Verge 2 の感想・レビュー

92本目のゲームレビューです。

評価

〇良ゲーではあると思いますが、シューティングやボス戦がなくなってしまったので前作よりは劣る▲劣化ゲーです。

『Axiom Verge 2』はどんなゲーム?

アメリカのインディーゲームデベロッパーであるThomas Happ氏がほぼ1人でグラフィック、音楽、プログラムの制作したメトロイド系ゲーム『Axiom Verge』の続編です。

「2」のナンバリングが付けられていますが、ストーリー的な繋がりは薄く、主人公も前作のトレースから今作はインドラという名の女性となっています。

2の主人公インドラさん
富豪で鉄の女という感じ

感想など

よく出来たメトロイドヴァニア

『Axiom Verge 2』は、いわゆるメトロイドヴァニアのジャンルに分類されるインディーゲームです。

メトロイドヴァニアというと迷路のように入り組んで広いマップをアイテムを使って謎解き(パズル)を乗り越え、その先でまたアイテムを取得し探索範囲を広げて進んでいくというものですが、Axiom Verge 2は特にマップのデザインやアイテム取得のテンポ、探索範囲の広がり具合のバランスなどがよく出来ていると思いました。

どういうことかというと、ダメなメトロイドヴァニア系のゲームであれば、例えば探索範囲が最初から広すぎで変わり映えのないエリアを延々と歩き回されたりとか、逆に行けない道だらけでほとんど1本道だったりで探索感がなかったりします。

しかし、Axiom Verge 2はほどよい探索範囲で「そろそろ変化が欲しいな」と思ってくるあたりでちょうどアイテム入手が来て探索範囲が広がるというふうに探索とアイテム取得、進行と変化がいい感じでテンポよく進められます。

新しいアイテムを取得して探索範囲が広がる
メトロイドヴァニア系で一番うれしい瞬間

マップは広いけど途中でどこからでもセーブポイントにファストトラベルできるようになり、快適に探索ができます

取得するアイテム(特殊能力)もユニークなものが多く、特にハッキングは扉を開けるスイッチを起動させるだけでなく、敵をハッキングして自爆させたり味方にしたりなど面白かったです。

ただし、後半は多くなった取得アイテムを使うのにいちいち選ぶのが面倒な場面がありました。

ハッキングは敵を自爆させたり味方にしたり面白い

マップの仕掛けやパズルもユニークで良かったと思います。Axiom Verge 2のワールドは自然風世界の「オーバーワールド」に対比するようにデジタル風世界の「ブリーチ」という裏ワールドが存在していて、オーバーワールドで直接行けない場所にブリーチを経由して行くことができるなど面白かったです。

電脳世界風のブリーチ
ドローンでしか侵入できない

銃がなくシューティング要素はなくなってしまった

『Axiom Verge 2』で非常に残念だったのが、前作『Axiom Verge』でロックマンのように大量にあった様々な銃が全てなくなり、ピッケルなどの近接武器がメイン武器になってしまったことです。

近接メインが必ずしもダメというわけではありません(メトロイドヴァニアの語源となった悪魔城シリーズも近接メインで素晴らしいアクションゲームです)。しかし、Axiom Verge 2の敵は、シューティングゲームのように遠距離から弾を連射して来たりなど銃で戦うべき動きをする敵ばかりで、近接攻撃で戦うとストレスのたまることが多いのです。

倒すと爆発する敵などが典型的な例です。近接攻撃の範囲より爆破範囲が広いため近接で倒すとどうしても爆発を喰らってしまいます。さらに、こちらが近づくと間合いを離して近接攻撃の届かないところから逃げ撃ちしてくる敵もいますし、そもそも近づくのが危険な敵も多いです。

上空から撃たれれば近接攻撃ではどうしようもない
前作のように銃があれば難なく戦えた敵

これは、多くの敵にステルスアクションゲームにあるようなこちらを索敵する状態と発見後の迎撃状態があり、これを上手く使って敵をスルーしたり不意打ちして仕留めたりするようなゲームデザインにしたという挑戦的なものなのかもしれませんが正直失敗かなと思いました。

わかる人だけわかるように例えますが「ハーフライフ(FPS)をカナテコ縛りでプレイしている」ような感じです。

つまり、ただ縛りプレイをしているような窮屈さしか感じられませんでした。前作のようにクセがあるけど広い範囲を攻撃できる銃でガンガン進んで行けた方が絶対楽しかったと思います。

なお、難易度に関しては、序盤は苦しいものの中盤以降はキャラの成長があり割と楽ですし、デスペナルティも直近のセーブポイントに戻されるだけで厳しくありません。また、コンフィグが充実していて難易度は自由に調整できます。

探索で取得したアイテムでキャラを成長させられる

充実してる難易度調整
無敵にもなれます

ボス戦がない

『Axiom Verge 2』のもう1つ前作からの残念な変更点としてボス戦が「ほぼ」なくなってしまったことです。

一応、ボスのようなザコ敵が普通にマップに配置されていて「素通りしてもいいよ」という仕様にしたようですが、別にそれはそれでゼルダの伝説シリーズライネルのように「強ザコ」として存在してればいい話であって、各エリアにヤマ場としてのボス戦はやはりあるべきです。

ボスのような存在はいるが無視して素通りできる

メトロイドヴァニア系のゲームでは探索やアイテム取得と同じくらいにボス戦は重要な要素で少ないというだけでもマイナスなのになくなってしまうというのはもってのほかです。

 

ドット絵もキレイで音楽も良くレベルデザインも素晴らしい完成度の高いゲームでしたが、銃がなくなったこととボス戦がなくなったことの2点が、自分にとっては大きなマイナス部分となってしまいとても残念でした。

 

以上

『Axiom Verge 2』のレビューでした。

↓ブログランキングに参加しました!

バナーをクリックするとこのブログにポイントが入ります!(1日1回)


ゲームレビューランキング
にほんブログ村 ゲームブログ ゲーム評論・レビューへ
にほんブログ村