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『 フィスト 紅蓮城の闇 』の感想・レビュー

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フィスト 紅蓮城の闇 の感想・レビュー

PeerCastによる配信日
2021.12.7~2021.12.11
総評
〇良ゲー
全体的に完成度の高い良メトロイドヴァニア。戦闘はストレスがたまることもあるが、美麗なグラフィックで描かれたマップについてはメトロイドをも上回る
フィスト 紅蓮城の闇はどんなゲーム?
ディーゼルパンクケモナー世界で背中に背負った巨大な武器「フィスト」で戦う老兵ウサギのメトロイドヴァニア。中国のゲームスタジオが開発
感想など
・美麗なグラフィックの良質メトロイドヴァニア
このゲームはいわゆるメトロイドヴァニアのアクションゲームであるが、他の同ジャンルのゲームより優れている点として美麗なグラフィックがある。ディーゼルパンクの世界で綿密に描かれているマップは、街の外から基地の中、洞窟に雪山までバラエティにとんでいるのも素晴らしい。この手のゲームでマップの景観が変化に富んでいるいうのは大事なことだと思う
・3種の武器を使った攻撃方法やコンボは多彩で爽快…だが使う技は一握り
アクションの特徴としては、背中に背負った武器を使った攻撃である。背中に装備する武器は初期は大きな腕の「フィスト」のみだが、ゲームを進めると「ドリル」や「ウィップ」なども使えるようになる。
バトルでは、これらの武器を駆使して格ゲーのように様々なコンボを繰り出して敵を倒していく。熟練してくれば、コンボ中に武器を切り替えてパンチで殴って浮かしてからドリルで拾いウィップで追撃みたいに複数の武器をつかったコンボで敵に大ダメージを狙えて爽快で楽しい。
…はずなのだが実はコンボはあまり使わずフィストのチャージ攻撃ばかりを使っていた。なぜなら、敵が大体複数いるので長めのコンボをしても別の敵が遠くから攻撃してくるなど妨害が激しいし、そもそもスーパーアーマー持ちで攻撃しても怯まずコンボを入れられない敵が多いためだ。そのため1撃の重いフィストのチャージ攻撃で吹っ飛ばし続けるという戦法ばかりになってしまった。せっかく浮かせ技とかコンボ用の技がいっぱいあるのにもったいない。
あと、ある程度敵を弱らせると敵を一撃で倒せる演出技(ターミネイト)を決めれるが、この「ある程度弱らせる」が、本当にあと1発か2発で倒せるくらいまで弱らせないと出ないのでほとんど意味がない。そこまで弱らせたら普通に殴って倒すわ。
・水中アクションが結構多めだが、快適に泳げるのでそこまで苦にならず楽しめる
割と水中探索パートが多い。水中ステージというと大抵のゲームで動きにくくてイライラするクソ要素になりがちだが、このゲームはドリルを使って縦横無尽に快適に動ける。水中ステージが嫌われる要素の酸素ゲージ息継ぎ要素も最初はあるのだが、これも途中でアイテム入手により必要がなくなり、自由に水中探索ができるようになる。そのため、このゲームでの水中面は、マップのメリハリとしていい感じに効いていると感じた。
・ストレスのたまるザコ敵と難易度高めの戦闘
主人公のウサギは強力な武器を持っていて強いのだが、それ以上に敵の攻撃がいやらしくてゲームの難易度は結構高め。
高難易度であることは、歯ごたえがあるといえば悪い風には聞こえないのだが、このゲームの難易度の上げ方はちょっとセンスがない。
まずこちらのメインの攻撃が敵に近づく格闘がメインなのに敵の半分以上は距離を取って弾を撃ってくる。そして、近接で戦ってくる敵は今度はスーパーアーマー持ちでコンボなど入れさせてくれずに攻撃を押し付けてくる。その上これらの敵が全部混ざって4~5体くらいで襲ってくるのだ。ゲーム中盤以降は上からドローン2体が拘束ビームを射撃してきてスーパーアーマー持ち2体に挟み撃ちにされて逃げられない状態で後方から兵士がグレネード放ってくるなどどうしようもなく袋叩きにされる場面もよくあり、そんな時はかなりストレスがたまった。
開発はゲームを難しくするということを何か間違えてしまっているのではなかろうか。簡単にしてはいけないという呪いにでもかかっているかのように、とにかく簡単になる要素をとっぱらって難しくしている。例えば、ダウンした敵の起き上がりを攻撃しようとすると、格ゲーみたいに転がり起きをしてこちらの攻撃を回避しようとしてくる。そんなんいるかと。普通に起き上がりにコンボ決めさせて気持ちよくさせてくれればいいじゃん。
ザコ敵はでっかい腕でぼっこぼっこ殴ってなぎ倒しながら進んで行く爽快なものにすればよかったんだと思うんだけど、そうはさせまいと敵をいやらしくしすぎたせいで、せっかくの気持ちのいいアクションを楽しむことはできず、ただただ理不尽でストレスのたまる難易度だけが残ってしまった感じだ。
難しくするのはいいけどまず、楽しくすることを忘れてはいけないし、まして難しくするためにせっかくの楽しい部分を削るのはよくない。素晴らしい部分もいっぱいあるゲームなだけに、この部分は本当に惜しいと言わざるえない。
・その他ちょっと微妙だと思った点
メイン武器以外にもEPを消費して使用するガジェットがあり、ミサイルランチャーなどもあるのだが、消費リソースが同じなのでHPを回復するキャロットジュース以外ほとんど使わない。ダークソウルでエスト瓶の使用数消費してソウルの矢1発を撃つようなものだからね。
あとは、敵の攻撃をはじくパリィや敵や弾をスルーできるダッシュ強化があって、戦闘で大いに活躍できるのだが、入手時期が遅すぎる。できれば、序盤で使わせて欲しかった。
そして、このゲームにもHPやSPなどのエッセンスを3つみつけるとHPやSPが1枠増えるといういわゆるハートのかけらシステム、いわばガッカリシステムが導入されている。
ハートのかけらシステムは、1個見つけても何の恩恵も得られなくて見つけた時にすごくガッカリする欠陥システムなので本当にやめて欲しい。3個あつめて1個分のHPになるアイテムを見つけたなら1個見つけた時点で3分の1のHPを伸ばせと。

 

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